同じ本を、二度買ったことがある。
書店の平台で見つけて、面白そうだと思って持ち帰った。本棚に差そうとして、すでに同じ背表紙が立っているのに気づいた。読んだ記憶はなかった。買ったことすら、忘れていた。
それで、蔵書のリストを作ろうと思い立った。裏表紙の隅にある数字を、一冊ずつ打ち込んでいく。十三桁ある。三十冊ほどでやめた。打ち間違いを直している時間のほうが、長くなっていた。
バーコードを読む機械は、店の道具だと思っていた。レジの向こう側にあるもので、家の本棚の前に置くものではない、と。
Inateck の BCST-42 を選んだのは、手のひらに収まる大きさだったからだ。八十グラムほどしかない。
付属のアダプターをパソコンに差すと、それだけで動いた。設定の画面を開くこともなかった。表計算のシートを開いて、裏表紙に向けてボタンを押す。数字が、ひとりでに並んだ。
意外だったのは、音が鳴らないことだった。ピッ、という音を予想していたのに、手のなかで小さく震えるだけで終わる。あとで調べると、図書館や書店のような静かな場所を想定して、はじめからその設定になっているらしい。売り場の音を、そのまま家に持ち込まないようにしてある。
家族が寝たあとの本棚の前では、それがありがたかった。三分ほど触らずにいると、自分から眠る。思い出してまた握れば、続きから始められる。
リストは、思っていたより早く埋まった。埋まってみると、持っている本の少なさに少し驚いた。
二度買わなくなった、というだけのことだ。ただ、自分が何を持っているのかを知っているというのは、思っていたよりも静かな安心だった。
編集部おすすめ
Inateck 1D 2D QR バーコードリーダー、小型リーダー、Bluetooth、無線アダプター、有線接続、液晶画面読み取り、BCST-42
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Description
1D・2D・QRコードに対応した小型のバーコードリーダー。紙に印刷されたコードだけでなく、液晶画面に表示されたコードも読み取れる。接続方法は3通りで、付属のUSBケーブルによる有線接続と2.4GHzアダプターはいずれも設定不要のプラグアンドプレイ、Bluetooth 5.0は手動設定でスマートフォンやタブレットにも接続できる。対応OSはWindows・macOS・Linux・Unix・ChromeOS・iOS・Android。本体重量は81gで、ほこりや落下から守るシリコン保護ケースが付属する。電源スイッチが独立しているためポケットに入れた際の誤操作を防げ、3分間操作がないと自動でスリープに入る。通知はデフォルトでミュート+振動モードのため、図書館や書店のような静かな場所でも使いやすい。Mボタンを使ったショートカットで、2.4G/Bluetoothのペアリング切り替え、インベントリモードの開始・終了、電池残量確認、iOSの仮想キーボード呼び出しを本体だけで行える。1〜32桁のプレフィックス/サフィックス付与、冒頭・末尾の文字削除、大文字/小文字での出力といったカスタム設定にも対応。キーボード言語は初期設定が英語(米国)で、日本語バーコードを読む場合は取扱説明書に従って日本語へ切り替える。技適マーク取得済み。付属品はType-Cケーブル、2.4Gアダプター、シリコン保護ケース、快速設定ガイド、取扱説明書。なお、デコード速度を確保するため使用頻度の低い一部のバーコードは初期設定で無効になっており、必要に応じて手動で有効化する。SquareやShopifyなど一部のPOSソフトウェアとは互換性がない。
Highlights
- カテゴリ: 未分類
- 登録日: 2026/9/16
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登録日: 2026年9月16日 /本ページはアフィリエイトリンクを含みます。掲載情報は調査時点のものであり、価格・仕様は変更される場合があります。